子音の連続
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2.子音

2−3. 子音の連続と母音の共有

細川ガラシャ夫人のガラシャという名前はGraciaだそうですが、なぜグラシア(またはグラシャ)ではなくてガラシャなのでしょうか?キリシタンとはcristãoの音訳だそうですが、なぜクリスタンではなくキリシタンなのでしょうか?

そのココロは、17世紀のポルトガル人航海者や宣教師(おそらくそれよりも昔)から現在のブラジル人サッカー選手まで連綿と受け継がれている、ポルトガル語の(スペイン語、イタリア語にも見られる)発音上のある特徴にあります。

もったいぶっても、読み疲れてしまうでしょうから、ズバリ。
p  t  c (k)  f

b  d  g

+ l

r

+ 母音

という構造になる場合(tldlは除く)、子音連続(二重子音)という扱いになります。そうなると、どうなるかというと、、、

  • 一緒に一音節を構成する

そうすると、どうなるかというと、、、

  • 最初からその音節の母音の発声を前提とした口の形を作り、、、
  • 息や「場つなぎのイやウ」を挟まず、一気に発音する
    • 「場つなぎ」に軽く(極々かるーく)その音節の母音を挟むイメージ

とすると、どうなるかというと、、、

pra- はパラっぽく、bra- はバラっぽく、gra- はガラっぽく、、、聞こえるようになります。ただし、母音が入るわけではないので、はっきり「パ!ラ!」とか言ってはだいなしです。

例示の効果を意識して、少しデフォルメして言いますが、英語でtradition と言うときは、「ットゥワ'ディッシャン」のように、[t]のところに息が入って強く響きますが、ポルトガル語でtradição と言う場合は、「タラヂ'サゥン」と、滑らかです。重ねて、念のためですが、母音が入るわけではありません。

「ガラシャ」や「キリシタン」はこれを聴き取ったものと考えられます。それに対して、最近(明治以降)の外来語は、綴り字のアルファベット読みが基準なので、違いが出てきてしまうわけですね。

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