鼻母音
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1.母音

母音には鼻母音と口母音があります。とりあえず、鼻声かそうでないか、と思ってください。

1−1. 鼻母音

鼻母音というのは、ざっくり言えば鼻声のことです。言ってしまえばそれだけのことなのですが、母音+[ん]や母音+[n]との区別にこだわることが、「ポルトガル語らしさ」がでるかどうかの分かれ目になりますので、ちょっとやってみてください。

1-1-1.鼻母音の表記

表記上、大抵は Ã Õ のように "~"(チウ、ティルダ)によって示されますが、

am im em om um などの普通の顔した綴りも鼻母音であることを指しています。

1-1-2.鼻母音発音の注意点

鼻母音発音にあたっては、次の2点に注意してください。あまり「はやわかり」になっていないかもしれませんが、「らしさ」の決め手のひとつですので、なんとか頑張ってください。

a. 綴りそのままでは居られない(ことも多い)

上に挙げたように、A O のように明確に記号化されているものはわかりやすいのですが、そこに組み合わされたり、あるいは子音字の顔したm n によって鼻母音になるものには注意が必要です。そして、その発音も、書いてあるアルファベット A E I O U と [ア・エ・イ・オ・ウ]が一対一で対応していない場合がありますので、これまた注意しましょう。アクセント直前に[']

表記 発音 発音の特徴 単語例
ã [あん] 狭く暗めの[あ]の鼻声(アクセントあり) maçã [ま'さん]リンゴ
ão [あぅん] 狭く暗めの[あ]の鼻声から自然に[お(う)]の鼻声に繋ぐ(アクセントあり)。 ~の付いていない o まで含めての鼻母音 coração[こら'さぅん] ココロ・心臓
ãe [あぃん] [あいーん]ではない。狭く暗めの[]の鼻声から自然に[]の鼻声に繋ぐ(アクセントあり)。~の付いていないeまで含めての鼻母音。 mãe ['まぃん] 母親

pães ['ぱぃんす] パン(pão)の複数形

õe [おぃん] 狭く暗めの[お]の鼻声から自然に[い]の鼻声に繋ぐ(アクセントあり)。~の付いていない e まで含めての鼻母音 rasões [は'ぞぃん]理由(複数形)
an / am [あん] 狭く暗めの[あ]の鼻声(アクセントはあったりなかったり) anta ['あんた]バク

sambando [さん'ばんど]サンバ中(現在分詞)

-am [あぅん] 語尾(主に動詞の3人称複数の活用語尾)。狭く暗めの[あ]の鼻声から自然に[お(う)]の鼻声に繋ぐ(アクセントなし)。oのかけらも表記がないが、[あぅん]となることに注意。

ただし、短い時間で発音してしまうので、それほど神経質にならずとも。むしろ、[n]や[ん]がないので仕方なく[お(う)]の鼻母音が使われているの感もあり。

 

sambam ['さんばぅん](彼らは)サンバする

en / em [えん] 狭い(やや[い]よりの)[え]の鼻声。アクセントはあったり、なかったり。 pensando [ぺん'さんど] 考え中(現在分詞)

tempo ['てんぽ] 時間

-em / -ens [えぃん(す)] 語尾(動詞の3人称複数の活用語尾、その他品詞もあり)。狭く[い]よりの[え]の鼻声から[い]の鼻声に自然に繋ぐ。

「ポルトガル語らしさ」の超重要ポイント。

também [たん'べぃん] ・・・もまた同様に

parabéns [ぱら'べぃんす] 祝辞「おめでとう」

comem ['こめぃん](彼らは)食べる

im / in  [いん]  [い]の鼻声。 impossível [いんポ'スィーヴェウ] 不可能な

índio ['いんヂョ]インディオ(米大陸原住民)

 om / on  [おん] 狭い[お]の鼻声。 ombro ['おんぶろ] 肩

conta ['こんた] カウント>チェック(勘定)

 um / un  [うん] [う]の鼻声 um ['うん] 数字の1、不定冠詞(単数)

mundo ['むんど] 世界

 ui  [うぃん] [う]の鼻声から[い]の鼻声に自然に繋ぐ。 muito ['むぃんと] 沢山の・とても (このパターンの鼻母音はこの語のみ) 
  • mとnの原則

    • 語尾はm

    • bかpの前はm

    • その他はn 

b. 母音+「ん」 母音+[n] ではなく、最初から最後まで鼻声

例えば、anta (動物のバク、スラングで「マヌケ」)はカタカナにすれば「アンタ」ですが、日本語の「あなた」の音便と同じ で済ますわけにはいきません。英語のように「エーントゥァッ」なんて言ってもいけません。

"an"の部分は、(a)に挙げたように狭く暗い[あ]の鼻母音です。無理やり書けば「アン」ですが、これを一息に言います。なぜ一息に言えるかというと、それが最初から最後まで鼻声のままだからです。まず「ア」と言って次に「n」と言うと、そこで音が消えます。それ以上発音できません。まず「ア」と言って次に「ん」と言うと、咳払いのようになるか、悩み唸るようになり、マトモな発音になりません。そこで、「ア」と「オ」の間ぐらいの音を鼻声にして、しばし唸ってみてください。ちょっとエッチな声になってしまうかもしれません。鼻の骨が震えるのを感じながら、長く続けられれば、音的にはかなり近づいたと言えるでしょう。もちろん、長く発音するのが目的ではなく、やろうと思えば長くできるような音を使うということです。できたら、さっさと、軽く暗い「た」をくっつけて、"anta"の発音を終わりにしましょう。

また、"-em"[えぃん]も、かなり「ポルトガル語らしさ」が現れる音です。これが[え・ん]に聞こえては、しょぼいです。日本語の得意なブラジル人と話していて「おや?」と思うのは、どうやら日本語の「えん」についても、この音を使っているらしいことです。「すみませぃん」「わかりませぃん」 などなど。逆に、我々がポルトガル語を話すときには、この音でないと「おや?」と思われるとみていいでしょう。ちなみに、語尾以外のem/enは[えん]([い]よりの[え]の鼻声)となっていますが、「[い]寄り」ということもありますので、頑張って使い分けにこだわるよりも、慣れるまでは[えぃん]一本でやってしまったほうが問題が少ないように思います(私の個人的な印象です。正しい説ではありません)。

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